セミナー・フォーラム開催結果報告 2018.08.20

夏休みキッズAIセミナー~人工知能にチンパンジーは見分けられるか?

■開催日日時:2018年8月12日(日)①11:00~、②14:00~
■開催場所:円山動物園 動物園センター
■講師:
北海道大学 大学院情報科学研究科 教授 山本雅人
北海道大学 大学院情報科学研究科 准教授 飯塚博幸

目次
AI(人工知能)と動物園の関係は?
AI(人工知能)って、何だろう
AI(人工知能)にチンパンジーは見分けられるか?
実際にAI(人工知能)を体験してみよう
動物の鳴き声当てで、AI(人工知能)と対決だ!

人工知能と動物園の関係は?

2018年8月12日(日)、札幌市の円山動物園で「夏休みキッズAIセミナー~人工知能にチンパンジーは見分けられるか?」を開催しました。


▲会場は、円山動物園 動物園センター


▲夏休みキッズAIセミナー~人工知能にチンパンジーは見分けられるか?

開催にあたり、円山動物園園長の加藤修さんより、あいさつとAI(人工知能、以下AI))と円山動物園との関わりについて話がありました。


▲円山動物園園長の加藤修さん

「飼育員がいない夜間の動物園では、24時間観察カメラが頼り。夜間に異常事態があった時、それを検知できる機能としてAIには大きな期待を寄せている。画像認識のAIを使って、動物たちの健康管理や、より適切な飼育環境などを見直すことができるようになるのでは」(加藤園長談)。

現在、円山動物園、北海道大学、そしてさっぽろ産業振興財団の三者で、研究に取り組んでいます。

AI(人工知能)って、何だろう

そもそも、「AI(人工知能)って、何だろう」という基本的な解説から、セミナーはスタートしました。


▲会場に集まってくれた参加者の皆さん

講師は、北海道大学大学院情報科学研究科教授の山本雅人さん。


▲北海道大学大学院情報科学研究科教授の山本雅人さん

参加した子どもたちにもわかりやすいように、ドラえもんやペッパー君、スマートスピーカーなどを例に「AIとは、ひとの頭脳のようなもの」と山本先生。

 


▲子どもたちも興味津々

そして、「りんご」を例にして、「りんごとは〇〇である」ということを、一つひとつコンピュータに教えていくことで、AIがひとと同じように学習して覚えていく過程を話してくれました。

AI(人工知能)にチンパンジーは見分けられるか?

動物園の飼育員は、顔のかたち、目つき、毛の色、体格などから個体を見分けることができます。


▲チンパンジーの特徴について説明する円山動物園飼育員の石橋佑規さん

参加者に配られたチンパンジーの写真を見ながら、まずはひとの目で確認できる個体の特徴について飼育員から説明がありました。

 


▲飼育員の説明を聞きながら、親子で一緒に確認中

ではAIは、どうやってチンパンジーを見分けられるようになるのでしょうか?

円山動物園にいる9頭のチンパンジーをそれぞれ何千枚も写真撮影し、各個体の名前や特徴をAIに覚えさせます。


▲「AIは、1秒間に2万枚の画像を学習することができる」と山本先生

AIが正解したら「いいよ、その調子!」と促し、間違っていたら正解を教えることを繰り返します。

そうすることで、学習したAIは、見たことがない画像を見せられても、それがどのチンパンジーなのかがわかるようになります。

実際にAI(人工知能)を体験してみよう

本当にAIはチンパンジーを見分けることができるのか、専用のカメラ付き端末(タブレット)を使って、参加した子どもたちが実際に体験してみました。


▲数人の子どもたちが実際に体験!


▲先生に使い方を教わって…

本来は、チンパンジー館で実際のチンパンジーを撮影して行うのですが、セミナーではプロジェクターに映し出された写真を端末に取り込んでデモンストレーションを行いました。


▲プロジェクターの写真を端末に取り込みます

 

 

AIは全問正解!

 

最後に山本先生は「なぜこういうことが必要なのかというと、飼育員が見ていなくても画像認識のAIでチンパンジーの行動が観察できるようになる。すると、いま、どこにどのチンパンジーがいるのか、誰と誰が仲良しで、誰と誰がケンカしたとか、いろいろなことが分析でき、動物たちの健康管理や飼育環境などに活かすことができるようになる」とまとめて終了しました。

動物の鳴き声当てで、AI(人工知能)と対決だ!

最後は、北海道大学大学院情報科学研究科准教授の飯塚博幸さんによる、動物の鳴き声(声紋)を覚えたAIと鳴き声当てクイズです。


▲北海道大学大学院情報科学研究科准教授の飯塚博幸さん

参加者全員とAIとの対決です。


▲「では、これは何の動物でしょう?」と音を流す飯塚先生

飼育員も「これは…ネコ科の大型動物かな?」と首を傾げた鳴き声の正解はホッキョクグマ。


▲飯塚先生が「何の動物かわかるひと!」と尋ねると、「はい!」とたくさんの手があがっていました

AIは全問正解でした。

これをきっかけに、もっと動物に興味を持ってもらい、AIの原理をちょっとだけでも知ってもらえたら…と開催した今回のセミナーは無事終了。


▲参加した親子の感想は「おもしろかった!」

最後に参加者には、9頭のチンパンジーの特徴がまとめられた下敷きとオリジナルキーホルダーがプレゼントされました。

 


▲参加者にプレゼントしたチンパンジーの下敷きとキーホルダー

夏休みの思い出に、そして自由研究のヒントに…なったかな?