札幌AIラボでは、札幌におけるAI人材の育成、AI開発企業の集積、地域企業間の協業や地域発のAI開発の促進を目的として、実課題に基づくAI開発の実証(PoC)に向けた課題解決型学習(PBL)を行うAI人材育成プログラム「札幌AI道場」を2022年8月に開設しました。
札幌のIT企業群と北海道大学を中心とした学術研究機関、札幌市では、「AIの社会実装を先導する都市さっぽろ」の実現を目指して、2017年6月に産学官が連携し「札幌AIラボ」を設立し、これまでAI人材育成やAIを活用したビジネス創出支援をはじめとした各種取組を鋭意推進してまいりました。
これら産学官の取組を通じて、人材育成では累計1,000人を超えるスキルアップを支援してきたほか、地場IT企業間、学術研究機関との共同研究・開発、業務提携などの連携協業事例や、AIを活用したサービスを提供するスタートアップが生まれるなど、地域のエコシステムが形成され、着実にその成果が表れつつあります。
他方、この数年、社会全体のデジタル化が加速し、AIの活用領域が広がる中で、国内全体でAI人材は依然として不足しており、札幌のIT・AI開発企業群においても、拡大するAI開発の需要に十分に対応するには至っていません。
また、人口減少下での持続的な経済成長を実現するためには、生産性の向上やイノベーションの創出が不可欠であり、AI技術等の活用はますます重要になりますが、地域の中小企業におけるAI活用は、十分に広がっているとは言い難い状況です。
こうしたことから、札幌AIラボでは、札幌におけるAI人材の育成、AI開発企業の集積、地域企業間の協業や地域発のAI開発の促進を目的として、実践的AI人材育成・実証プログラム「札幌AI道場」を実施しております。
本プログラムの特徴は、次のとおりです。
- 従来の座学中心の授業とは異なり、道内企業が抱える実課題を題材としたプロジェクト形式で学習します
- 参加者・ITにおいては、実課題に基づくケーススタディを通じて、座学では得られない実践的な開発の経験が得られます
- 課題提供企業においては、自社に適したAI導入の把握、AIモデルの試験的な構築ができ、PBLを通じて成果の高いものは、継続して事業化を支援します
札幌AI道場の全体像
期別の実施内容
総師範
-
中村 拓哉
株式会社調和技研
代表取締役研究開発テーマやこれまでの実績
AIの業務導入や地域活性化に関する講演多数。
企業経営者を対象としたDX化におけるAI活用の課題や事例についての講演や相談も実施。
関連サイト
https://www.chowagiken.co.jp/
メンター紹介
-
堀米 俊弘
合同会社Gomes Comapny
代表社員研究開発テーマやこれまでの実績
AIによる画像解析、自動運転の安全性がメインテーマ。ゲーム系のデータ分析からWebシステムの開発・設計まで幅広くこなします。AI開発を通じ、地域産業に貢献します。
関連サイト
https://www.gomes-company.co.jp/ -
石岡 卓也
株式会社調和技研
博士(情報科学)研究開発テーマやこれまでの実績
複雑ネットワークとしてのSNSの研究や、ニュース記事の分類システム、コンテンツの推薦システムの開発等を経験。現在は言語分野の研究開発を行うとともに、Sapporo AI Labのプロジェクト「札幌AI道場」において技術指導とチームのメンターを担当。
趣味でLSTMによる歌詞生成サイト「むげんミクうた」を公開。
関連サイト
http://mugen-miku.com -
庄内 道博
株式会社調和技研研究開発テーマやこれまでの実績
単一画像超解像・点群超解像を用いた海洋水深図の詳細化、下水道マンホールポンプ故障の予兆検知、みちびきを用いた流向流速推定、倉庫火災検知AIなど -
工藤 健吾
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社研究開発テーマやこれまでの実績
WEBマーケティングにおけるAI技術活用方法の検討及び、音響信号に対するディープラーニング技術の研究。これまで高校や専門学校にて教科数学及び情報としてAI技術の教育を幅広く担当。