お知らせ

2026.07.16

イベントレポート

「札幌AI道場・第5期」開設式(キックオフイベント)

※札幌AI道場・第5期の詳細については、こちらからご確認いただけます。

 

1.イベント概要

【日時】2026年6月22日(月)16:3020:00
【会場】札幌市民交流プラザ2階 SCARTスタジオ(札幌市中央区北1西札幌市民交流プラザ2階)

2.開会挨拶

冒頭、札幌市経済観光局の和田局長から開会のご挨拶をいただきました。生成AIの急速な進展に伴い、AIを活用できる人材の育成が地域の未来を支える重要な鍵であると述べられました。また、全国でも先進的な人材育成プログラムである札幌AI道場への積極的な参加が呼びかけられました。
和田局長―札幌AI道場は、地域や企業の課題にAIで挑戦する「実践の場」であり、令和4年の開始以来約200名の修了生を輩出してきた。 仲間や講師陣のサポートを活かしながら、目標に向かって積極的に挑戦してほしい。

―企業にも課題提供などを通じて参画いただき、本事業を自社のDX推進や新たな事業創出につなげていただきたい。

3.基調講演

続いて、道場最高師範の川村 秀憲氏(札幌AIラボ ラボ長 / 北海道大学大学院情報科学研究院 教授)による基調講演「Claude Codeの衝撃 ~北海道・札幌がAIでブルーオーシャンに~」が行われました。AIコーディングツールの急速な進化により、これまで多額の開発費や多数のエンジニアを必要としていたサービス開発が、個人でも短期間・低コストで実現できる時代になったことや、北海道・札幌ならではの地域課題をAIで解決する新たなビジネスの可能性について講演いただきました。

川村先生―AIコーディングツールの進化により、プログラミングの民主化が起きている。これまで数十人規模で行っていた開発が、個人で低コストかつ短期間で実現できる時代になった。

―開発コストが大幅に下がったことで、これまで採算が難しかった小規模な地域課題(農林水産、観光等)をビジネスとして解決することが可能になっている。

―札幌・北海道には手つかずの課題が多く、AIを駆使してこれらを解決することは、競合のいない「ブルーオーシャン」での新たなビジネス創出に繋がる。

4.道場解説

道場の総師範である中村 拓哉氏(札幌AIラボ 事務局長 / 株式会社調和技研 代表取締役)からは、「AIを学ぶ街から、AI実装で経済価値を生み出す街へ」と題し、札幌AI道場のこれまでの歩みと第5期の取組について紹介いただきました。
札幌AI道場は、企業から提供された実際の課題やデータを活用し、AIを現場で活かす実践的な人材育成を目的としてスタートしました。これまで5年間で200名を超える修了生を輩出し、地域企業との実証実験や教育機関との連携、さらには海外展開など、その取組は国内外へ広がっています。また、第5期では「AIを学ぶ」ことに加え、AIを活用して地域課題を解決し、新たなビジネスや経済価値を生み出すフェーズへ進化していく方針が示されました。受講生や企業、行政など多様なプレーヤーがつながる「札幌AIコラボ」の取組を本格始動し、AIを通じた地域産業の発展と価値創出を目指していくことが紹介されました。

中村代表
―新たな取り組みとして、企業間連携を深める「札幌AIコラボ」の本格始動や、全行程をオンラインで完結するコースの新設を発表した。

―今後は「AIを学ぶ街」から「AI実装で経済価値を生み出す街」を目指し、学習フェーズから地域産業の発展につなげていく。

―「札幌AIコラボ」を通じて、人材・企業・技術を結び付け、新たなビジネス創出や地域課題の解決を促進していくことを目指す。

5.門下生による体験発表

続いて、2024年度札幌AI道場 第3期門下生である株式会社NTTデータ北海道の蝦名 優希氏より、AI道場への参加を通じて得られた学びや成果、現在の業務への活用についてご紹介いただきました。蝦名氏は、第2期成果報告会への参加をきっかけにAI道場に興味を持ち、札幌AIラボが実施する「E資格チャレンジ」でのE資格取得を経て第3期に参加。不動産関連企業が抱える取水量予測の課題にチームで取り組み、実際の業務データを分析しながらAIモデルの構築・改善を行いました。また、企業やメンター、多様なバックグラウンドを持つ門下生との協働を通じて、実践的なAI活用や課題解決のプロセスを学び、その経験は現在のコンサルティング業務やAIコミュニティでの活動にも活かされていることが紹介されました。

―実際の業務データは整理されていないことも多く、現場へのヒアリングを通じて「業務を言語化」するプロセスの重要性を学んだことが、現在のコンサルティング業務にも活きている。

―AI道場で築いたつながりは修了後も続いており、AIイベントの企画・運営など、コミュニティ活動にも発展している。

6.クロストークセッション

道場最高師範の川村 秀憲氏(札幌AIラボ ラボ長 / 北海道大学大学院情報科学研究院 教授)、道場総師範の中村 拓哉氏に登壇いただき、「学びを、実務へ~AI人材が価値を生むしくみ~」をテーマにクロストークセッションを実施しました。
セッションでは、AI技術の急速な進化により、エンジニアに求められる役割やIT業界のビジネスモデルが大きく変化していることを踏まえ、これからの時代に必要となる能力や、札幌AI道場で身に付けられる実践力について議論が交わされました。また、AIを単なるツールとして活用するだけではなく、地域や企業の課題を正しく理解し、AIを用いて価値を創出できる人材の重要性が語られました。

―単なる知識ではなく、答えのない現場の課題に対してAIをどう活用し、試行錯誤を重ねたかという「実装の経験」こそが最大の資産となる。(中村氏)

―AIがコードを生成する時代、エンジニアにはAIと依頼者の間に立ち、業務や課題を的確に言語化し、最適な解決策へ導く能力が求められる。(川村氏)

―AIが生成したシステムの品質だけでなく、セキュリティや倫理など社会的な影響まで見据えて判断できる力が、これからのエンジニアには求められる。(川村氏)

―AI導入を成功させるためには、企業と開発者が一方的な発注・受注の関係ではなく、課題を共有しながら共に考えることが重要である。(中村氏)

―将来的にAIは電気や自動車のように「当たり前」のインフラになる。特別なものと捉えず、日常的なツールとして活用する姿勢が重要である。(川村氏)

6.最後に

札幌AI道場・第5期の成果については、2027年3月開催予定の成果発表会で公表させていただきます。

また、札幌AIラボでは、JDLAが主催するAIエンジニア認定資格取得を目指した「E資格チャレンジ」の実施も予定しております。 
※詳細は後日発表予定です

AI技術の社会実装を先導する都市「さっぽろ」の実現に向けて、引き続きご協力をお願いします。

 

 

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